_eyeronyだけが愛だった_

笑えない過去と、それからの事

変わらない

7月最後の日、入籍を済ませた。

 

子供の頃からもう20年以上大好きなGLAY、そんなGLAYが20万人ライブを99年の7/31に催した。未だに破られていない前代未聞の記録を更新したその日に私は人の妻となった。20万人ライブの時は小6で、中学受験、夏期講習、とあったが駄々をこねて連れていってもらった。あれから18年。GLAYのファンにとってこのGLAYの日は特別な思い入れがあったから、無事この日に入籍出来たことは本当に嬉しい。今年の0731、午前10時にお台場でのフリーライブが告知された。私は仕事で、午後はいざ区役所へいよいよ婚姻届を提出。という予定であったから参加は無理。もっと早く知ってたら全休取って行けたんだけどな。あろうことか、区役所に向かう途中最寄の駅に行く前にツレと些細な事で喧嘩をした。なんでかは忘れた。それくらいどうでも良い事だった。あまりにムカついて、顰め面で電車に乗り込んでフリーライブがライブ配信されていると聞きスマホGyaOを出す、もイヤホンを忘れた。画面の中ではかんかん照りの会場で歌い演奏するGLAYの姿。でもイヤホンがなくて音を流せない。

と、不貞腐れていたところでツレがイヤホンを差し出してくれた。本当なんでそんな直ぐカッとなって揉めたのか忘れたけど、GLAYがカスガイとなって事なきを得て、画面の中でTERUが歌う生きてく強さを聞きながら役所のある駅まで行った。全て済ました後に、出会った街、高円寺へ。

 

高円寺の古着屋で出会いました。

 

なんていうと洒落ているように思われたり、ドラマのようだねとか言われた事がある。でもそこは、本当に高円寺の中でも最もディープで、別にオシャレではない。なんだったらオシャレな人は立ち入らないんじゃないか。そんな佇まいの古着屋。古着の他にはよくわからない自主制作の本とかCDとか、ヤバイ感じのバンドのCDとか、あとは口枷とか。ここまで挙げても異端な店という事がわかると思う。そこの主は高円寺の母とか一部では言われてた。東京のアンダーグラウンドとかアンダーグラウンドは東京にしかないとかここがアンダーグラウンドだ!とかなんかアンダーグラウンドって言いたがるね?って思っちゃうんだけど、私の知ってるアンダーグラウンドはこの店だった。ありとあらゆるアングラがそこにはあったしそこに来る人も一癖じゃ済まない人しか来ない。残念ながら、店自体は建物の老朽化のため取り壊しが決まり、もうそこからはなくなってしまった。惜しまれながらなくなった店。でも店主の高円寺の母はといえば、やっと知らない人(客)に会わないでいいと思うとすごく気持ちが楽になった、ずっとアレが嫌だった、だから清々しているのよ。と言うから少し驚いたけど、この店での出会いから始まった私とツレの事はずっと程よい距離感で見守っていてくれた。思い出の店はなくなったけど、街はきっとなくならないから。いつまでも楽しい気持ちで高円寺に足を運べる2人で居れたらいいね。

 

結婚したら何か変わるのかと思ったけど、思っていた以上に何も変わらない。友達は、変わらない事はいい事だと言ってくれて嬉しかった。ああ別に変わんなくていいのかって。人の妻になったら何もかも変わってしまうかもしれないという漠然とした恐怖がなくなって、楽になったのが本当によかった。楽しくなった。

 

人の妻、変わらない自分で楽しめますように。

 

(下書き編集0807)